説明

ベルヌイ法とフラックス法合成の折衷タイプの合成ルビー。合成ルビーとしても珍しい。アメリカでは、１９６０年代には、既に販売され合成法は企業秘密だった。単純なベルヌイ法合成ルビーと比べて、選り天然に似ているが、大きな結晶が得られず、しかもコストが高くつくと言う欠点がある。350ctの結晶、ルースでは8.5ctの大きさのものが得られるとのこと。アメリカでも１カラットが１００ドルに当たる。

また、EPMAを分析したところ、通常のフラックス法で検出されるモリブデン（molybdenum钼）などの成分は検出されず、ナトリウムやカリウム成分が検出され、通常のボラックスを用いた再加熱処理に近いことが判明した。

エンハンスメントとトリートメントの違い：何れも人工処理に当たる。しかし、人工処理には、熱処理、放射線処理、オイル処理、染色など色んな種類がある。エンハンスメント（ENHANCEMENT）は改良の意味で、天然宝石が本来もっている性質に沿い、それを損なうことのない範囲で、人工処理を施し、よりよい美しさを引き出すこと。

トリートメント（TREATMENT）は、処理の意味で、熱処理、放射線処理、オイル処理、染色など全て天然宝石の人工処理に対して使われるにも拘らず、鑑定鑑別機関では天然宝石と表示されているのは現状だ。

jewelry Ruby

corundum

14×18.1×9.1mm

22.184ct

Treatment