香港根付—柘植細工彫タコ

22,000 

約高2.8cm×幅4cm×奥行5.3cm

十数年前に中野ブロードウェイで購入した「玩具」、当時これは本物の根付だと思い込んでいたが、今のところ振り返ると笑止千万。贋作ではないが、所謂空港お土産の現代モノ。頭部に銘と見えるような刻印「玉石」が作家ではなく、香港工場のロゴなのだ。勿論収蔵に相応しくないものの、実に出来が良い手工芸品。貨幣の場合、恐らく試鋳貨に当たる見本用の良心的作品。

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説明

柔らかい素材なので、軟体系のタコを美しく彫り込んでいる。使用感のある光沢が、タコのぬらりとした質感とマッチして、良い味を出る。全くの左右対称ではなく、それぞれに表情があるところが、手彫りの良さ。裏側の脚部分も細かく吸盤等の彫り込みがあり、根付特有の紐通し部分も付く。

根付は元々江戸時代にタバコ入れ、矢立て、印籠、小物入れなどを帯から吊るす際に使われた留め金。江戸時代から近代にかけての古根付と、昭和、平成の現代根付に大別される。

簡素だった江戸時代初期のものに比べ、爆発的な人気となった後期には、細かい装飾が施された美術品としての人気も高まるその高い芸術性が人気で、特に海外に蒐集家が多く存在する一方、贋作や偽物も氾濫中。特に「玉石」銘の根付は材質を問わず要注意、紛らわしくない100%現代モノに決まっている

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